そう、先ほどの続きは、伊作がカホーンの替わりに桶太鼓をベタにして、私は、普段の通り、別にさして変わりはなく、マイクを片手に歌い終えたのですが… まぁ、普段と違っていたのは、壁に張った唄の歌詞を書いてある、模造紙の上を、長バチを差し棒代わりに唄を歌いながら、なぞった事ぐらいで、その姿は音楽の先生が学生に音符を指しながら歌を教えていると云うのが一番判りやすいかと!
私も 初めての事なので、間違えてはいけないと思い、指しながら唄を歌っていたので気がつかなかったのです! うん、大人しく聴いてくれてはいると感じてはいましたが、歌い終えた後に少し間があり、 いっせいに拍手が挙がりましたが、私が振り返って子供たち表情がまったく違うので私は戸惑いました… やっぱり日本語では無理かなぁ~とかです!
影山は伴奏で前を見ていたから、うーん 唄を歌ってる人の感情は、複雑だったりするので… ブラジルではやはり無理があるか? と心配が先に立ったのですが、少し落ち着いて見回すと、リーダーは皆、泣いているか、今にも泣き出しそうなのです。
内心ではやった!日本語でそれなりに心を掴めたと拳は握れていたが、半信半疑で、何故に涙が溢れているのか聞きたい! この祈りという曲を初めて聴いてどんな感想なのか聴かせて欲しい! と、何人かに感想を述べてもらいました。
そして、私が指示したのは、私や影山に構わず、ポルトガル語で感想を云いなさい! いちいち通訳を介していると、その溢れだしている感情の波を知る事ができないと! 彼等が日本語で唄を書いたならば、彼等の感想をポルトガル語で聴き、その心を感じたいと思ったからそうしました。
彼等はそれぞれに語り始めました… でも、自分の感じた気持ちを押さえられない子、感想を述べている内、涙が溢れて、口ごもり、何度も何度も手で胸を抑えて、声にならない、それでも伝えたい言葉があるのでしょう… 私の目からも涙が出て… 不覚にも大声を上げて泣きたいのを堪えるのが精一杯で…
私は何に感動しているのか、自分の作った唄が理解されて良かったのか? その感想をポルトガル語、言語で聴いているのに、子供たちの言葉にならない想いが伝わり、あの子供たちの綺麗な清んだ心に感動したのか分かりません!
しかし、初めての試みでこんなに感動したのは初めてです! 素晴らしい体験でした。 これを後二回も体験できると思うと嬉しくなる! これを伝えたくてブログを書いたのです。 私を師事してくれている皆に味遭わせてあげたい体験です。 これだから指導者は辞められないなぁ~と思う瞬間であり、親父とお袋がくれた贈り物です。 ではでは